どうなる?? 民泊 - 井口千春税理士事務所

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どうなる?? 民泊

記事公開日:2017年7月23日

民泊

民泊の今後

ホームステイや、友人宅へ泊まりに行くという旅行スタイルは、今も昔も盛んに行われています。実際、留学や海外旅行で友達になった外国人が、実際に日本の我が家へ遊びに来たという経験がある人も多いと思います。

今話題の民泊は、そんな友達の家に泊まりにいくという昔ながらのスタイルから、かなり進化しています。私たちの住む社会では、個人間のサービスと「業」として行うサービスとでは、ルールが大きくことなります。

今、民泊は、「業」としておこなうサービスとしてどうあるべきかの過渡期にあります。ここでは、民泊の実情とこれからのありかたについてお話します。

民泊の現状

民泊は、国の政策として猛烈にプッシュされている分野です。観光の一助となるばかりか、地方自治体にとっても空き家を活用できるという利点があります。最近では、東京都の大田区が国家戦略特区制度を利用し民泊の事業認定を始めたこともニュースになりました。

しかし、今現在、民泊自体をとりまく、もしくは、規定するルールは無いに等しいのです。個別の案件に対して適用できる法はあっても、そもそも人と人のつながり(私人間)で行われていたものを「業」として捉えることは、既存の法にはない新しい問題なのです。

「業」として行うということは、宿泊料が発生し反復継続的に宿泊場所を提供しているということです。やり取りされる金銭の額にかかわらず、泊めるという行為に対して対価が支払われるというスタイルが、多様化しています。

日本には、すでに、旅館業法があります。旅館業法においては、有料で提供される宿泊施設は、ホテルや旅館に限定されています。民泊は、この点からも合致する法律が無い状態におかれています。

観光に力を入れる政府は、「国家戦略特区」を指定しました。この特区とは、東京都、神奈川県、千葉県と大阪府、兵庫県、京都府です。これらの特区内では、旅館業法の規制緩和が可能となりました。

安全や衛生基準が部分的に緩和することができるので民泊も業として取り締まることが可能なのです。そこで、これらの特区では、条例を制定することになります。一番乗りが東京都大田区ですが、早晩他の特区でも条例が施行されることでしょう。

民泊が提供者・利用者双方にとってとても良いサービスであることは間違いないのですが、日々の生活を平穏に送りたいという近隣住民からの要求を担保する必要に迫られています。日々の暮らしを安全に、安心におくれることは、日本社会にとって必須の要件です。

なぜ法律を整備する必要があるのか?と疑問に思う方も居るかもしれませんが、利用者の安全、施設近隣住民の平穏な生活を両立させるためには、ルールという基盤整備が無くてはならないのです。民泊を取り巻く法律やインフラを整えることは、不動産の所有、仲介業者、利用者、対象物件の近隣住民を守ることにつながります。

例えば、旅行者が火災を起こしたとき、誰が同責任をとるのか、個々の事案毎に解決策を模索していては、被害者の救済は遅れ、建物や周囲の原状回復にも手が付けられなくなってしまいます。このような、起こりうるトラブルを解決するため、または、未然に防ぐため、規制や法の整備がのぞまれるのです。

また、整備がととのえば、そこに健全な市場が誕生します。すると、市場に参入しようと思う人も増え、利用者にとってもプラスの影響を及ぼします。ルールが浸透するまでは、様々なストレスを抱えることになるかもしれませんが、結局は、利用者も提供者も皆に取って一番いい状態を作り出すことになります。

民泊トラブル

民泊のトラブルには、主として近隣住人の迷惑となるものと宿泊者の安全に関するものがあります。簡単に整理すると次のようになります。

  • マンション内での騒音トラブル

  • セキュリティー不安に関するトラブル

  • ゴミ出しに関するトラブル

  • 貸し出した部屋の火の不始末など利用方法理解に関する問題

  • 災害や火事に対する安全対策の整備に関する問題

  • テロを始めとする治安の悪化に関する問題

これらのトラブルに関しては、すでに違法な事業者が摘発されています。許可無くマンションに繰り返し有料で旅行者を宿泊させた者が旅館業法で摘発されたという、ニュースを見聞きしている方も多いと思います。

民泊をどう扱うかについては、規制改革会議によって旅館業法の簡易宿泊所に位置づけることで許可要件を緩和に届出制にすることということが決まっています。同時に民泊仲介業者に関しても届出制をとることによって、上記のトラブルを未然に防ごうという狙いがあります。民泊の実態は、この届出制が施工されて以降により明確になると考えられます。

規制はどう動いたか?

厚生労働省によると、現行制度にのっとり認められる民泊は、次の3つです。

  1. 国家戦略特区内の民泊

  2. 農林漁業など体験型

  3. イベント等の開催期間のみ認められるもの

それぞれ詳しく見てみましょう。

1.国家戦略特区内の民泊

国家戦略特区法施行令で定められた民泊の条件を簡単にまとめると、次の6点になります。

  1. 7~10日以上の宿泊

  2. 25㎡の面積基準

  3. 出入り口や窓への施錠

  4. 居室間や廊下の境が壁作りであること

  5. 適当な換気冷暖房、照明などがあること

  6. 外国語での情報提供、寝具やテーブルなどが用意されていること

大田区では、これらの条件を満たしているかを審査し、さらに、滞在者の名簿作成やパスポート番号の控え、事前の近隣住民への理解や苦情窓口の設定などを要求しています。こうして考えると、自宅に空き部屋があるからといって、申請できるものでは無いことがわかります。

2.農林漁業など体験型

主として農林漁業体験のために従業者が自宅等を宿泊施設として提供するものです。このタイプの施設提供には、旅館業法の許可が必要です。

しかし、農林漁業体験型宿提供の場合は、旅館業法の適用以前に農山漁村余暇法により農林魚家体験民宿営業は規制緩和されており、現時点では、一歩先んじているビジネスモデルを持っています。

3.イベント等の開催期間のみ認められるもの

お祭りやコンサートの開催期間だけ一時的に宿泊施設が必要になる場合の需要を見込んでいます。ワールドカップやオリンピック時の民泊活用として今後注目される利用方法です。

マッチングサイトの民泊は、どうなるのか?

今現在もっとも問題となっているスタイルは、マッチングサイトを通じた民泊です。これまで説明した内容には、合致しないスタイルであることから、第一次の規制では、もっとも広範囲に利用されていながらカバーされない分野になります。マッチングサイトを通じた民泊は、私人間の契約に類する分野ですから、公私の線引きが難しいのです。

さらに、民泊が個人宅で行われる営業である以上税法上の問題も生じてきます。もっともメジャーな、Airbnbは、今回の規制に動く様子はありませんが、TOMARERUを運営していた「STAY JAPAN」は、今回の大田区に一番乗りで申請しています。

一月から始まった大田区の申請状況をみると、大田区で不動産を所有している個人は、現状維持(違法な状態)から徐々に適法になるようにしていくか、民泊から撤退するかの状態にいるのではないでしょうか?

ホームステイ型の民泊をイメージしている場合は、今回の申請対象にはいりづらいので、このタイプの大家さんも民泊に適法に参入するというわけにはいかないのが現状です。

Airbnbが支持される理由は、貸し出される部屋に対する柔軟さです。完全に独立した部屋でなくても、当事者が合意しさえすれば貸し出すことができます。民泊で日本の宿泊施設不足を補おうという動きは、今後も続くことが考えられますし、Airbnbは、今回の申請について何の動きもみせていません。

そうすると、今後は、Airbnbの動きにある程度規制が追随して行く方法でルール作りが進んで行くと考えられると思います。

民泊にこれから参入したいなら?

民泊に関するルールは、一朝一夕に整備される訳ではありません。しかしながら、問題が起こるリスクは常にはらんでいますし、現状のままなんらかの規制は働きます。そこで、摘発されたり、事件を起こさないために、民泊の提供者も自衛手段を講じておく必要があります。

建物の破損などについては、予め保険に入っておく等、できることを自己責任で行う姿勢が大切です。Airbnbには、ホストを保証するシステムがありますが、基本的に仲介業者は当事者間のトラブルに介入することはありません。

軽い気持ちで民泊に参入したとしても、もし貸した物件で不法行為が行われた場合、知らなかったではすまされないですし、摘発を受ければ6ヶ月以下の懲役または3万円以下の罰金です。

大田区のホームページでは、民泊申請者用説明会資料が閲覧可能となっています。全ての条件を網羅することは難しいですが、これが一つの基準となっている点を理解し、この基準に近づけることで、利用者提供者双方のもしもの時に備えることができます。

ルールや規制は、利用者を守ることはもちろん、提供者側にとっても、もしもの時に事情を酌量してもらえる側面があります。仲介業者のサイトに登録する前に、一度自分の貸したい物件が現状でどの程度の位置にあるのかを確認することをお勧めします。

まとめ

政府は、観光立国推進基本計画で平成32年までに2,500万人の外国人旅行者数を目標にしています。ラグビーのワールドカップや東京オリンピックの開催もあり、これから民泊の需要が益々見込まれることは間違いありません。

民泊の利点は、旅館やホテルよりも安く、利用者にとって便利な場所に泊まれることです。さらに空き屋問題の解決策としても注目が集まる一方、治安維持の観点からもブラック宿泊所を取り締まれなければなりませんし、取り締まり強化に動いて行きます。

これから先、規制と緩和で様々な動きを見せる分野ですが、私人間の取引である以上、お互いの信頼関係が第一です。泊める側も、泊まる側も、まずは相手を信頼できるかを最も重要視してください。

宿泊に迎えるまで顔をみられないとしても、メールのやり取りで相手を信頼できるか判断する能力が求められます。パスポートの番号を控えさせてくれるか、本人確認のできる身分証明書を提示できるかなど、大切な所をはずさない慎重さが求められます。

民泊は、既存のホテルや旅館営業から見ると自分たちの市場を荒らす要因と捉えられてもしかたがない部分があります。とするならば、この既存勢力からのサポートは今後期待できないため、自助努力で既存勢力のクオリティーに近づける方向での努力が求められると考えられます。

公的な規制では、既存の部分からどの程度緩和できるか、さらに、どの程度民泊事業者の努力を引き出せるかの綱引き状態が続くでしょう。前述したようにオリンピック時の治安維持を考えると、ブラックな宿泊施設を摘発する動きも今以上に活発になると予想できます。

いずれにせよ民泊を考えているオーナーならば、規制に添う姿勢と摘発されないレベルの安全性に配慮する姿勢が必要不可欠です。大田区のモデルを参考に、ホワイト民泊経営を目指しましょう。

追記

民泊ビジネス 年180日規制

民泊サービスを行う家主を都道府県など自治体への届け出制とするほか、客を泊められる営業日数は年180日以内とし、生活環境の悪化が懸念される地域では自治体が条例で短縮できるとした。今国会での成立を目指す。

急増する外国人旅行者の宿泊先を確保するため手続きを簡素化して参入を促すとともに、自治体が家主らを把握・監督することで近隣とのトラブル防止につなげたい考え。

ただ、環境悪化や既存の宿泊施設への影響を不安視する声も強く、国会審議でも議論となりそうだ。

新法案は、都道府県や政令指定都市などへ家主が届け出れば、ホテルや旅館が原則営業できない「住居専用地域」での民泊サービスを認める。家主には、民泊住宅と分かる標識の掲示や宿泊者名簿の作成、定期的な清掃などを義務付け、近隣住民の苦情への対応や騒音防止対策を求める。

法令に違反した家主には業務停止命令や事業廃止命令を出し、従わない場合は6月以下の懲役または100万円以下の罰金を科す。

家主が同居しない場合は、国に登録した施設管理者を置き、家主と同様の義務を負わせる。インターネットなどの仲介業者は観光庁への登録制とする。

政府が国会に提出済みの旅館業法改正案は、無許可営業の罰金額の上限を現行の3万円から100万円に引き上げる規定を盛り込んだ。新法施行後に届け出をせずに営業すれば「無許可」とみなされ、旅館業法違反に問われることになります。

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